アニメや漫画、ゲームなどに所縁のある方々のプライベートな一面を覗いちゃおうというこの企画!!
連載第4回目のゲストは人気ゲーム『ドラゴンクエストⅩ』、『ドラゴンクエストⅪ』、『NieR』シリーズなどのプロデューサー 齊藤陽介さんと、『NieR』シリーズのディレクター ヨコオタロウさんが登場です。前編となる今回は齊藤陽介さんにインタビュー。最近夢中になっている『人狼ゲーム』や遊びを楽しむ視点、夢中になる性格によって成功した15kgの減量法などについて詳しく伺いました!
後編はコチラ→https://www.super-groupies.com/magazine/interview201712_02/
開発者や友人を集めて「人狼会」を開催
――早速ですが夢中になっていることを伺ってもよいですか?
齊藤さん : ずっと夢中になっているのは、お酒を飲むことですね(笑)。昔は釣りとかキャンプ、ゴルフにサバイバルゲームといろいろやっていたんですが、今はそういう元気も時間もなくて。
だから最近夢中と言えるのは身近にできる『人狼ゲーム』というパーティーゲーム。人を集めなくてはだめですが、そこは周りがゲーム好きな人間ばかりですからすぐに集まります(笑)。『ドラゴンクエスト』シリーズの開発にかかわってる人たちや、実際にドラクエで遊んでくれている友人を集めて月に1~2回くらい「人狼会」に興じてます。
――メンツが豪華ですね!! ゲーム好き同士だと、さぞレベルの高い戦いが繰り広げられていそうですが
齊藤さん : いや、初めはみんなポンコツでしたよ(笑)。全然訳がわからない状態から始まったんですが、繰り返しやるうちにみんなだんだん上手になっていくんです。その過程を見るのもまた面白くて。あとお酒を飲みながらでもできるので(笑)。人狼って本当にコミュニケーションゲームなんですよね。
――上達すると必勝のコツが見えたり技ができたりするものですか?
齊藤さん : 技というよりは「メタ推理」という感じですね。繰り返し同じ人とやっていると、ちょっとしたクセや所作で「この顔は絶対にウソついてる」とか「そのしゃべり方なら本物の村人だな」というパターンがだんだんわかってくるんです。
でもあくまでルール外のことなので、それを使いすぎるとゲームとしておかしくなっちゃう。だからやらないようにはしています。たま~に透けて見えちゃう時もあるんですが、必ずしも推理が当たるわけじゃないというのも楽しい。
人と遊ぶゲームって絶対的な答えがないので、何が起こるかわからないじゃないですか。そういった部分はオンラインゲームに通じるところもあり、人狼の面白さだと思ってます。
――予想がつかない分すごく頭を使いそうですね
齊藤さん : 人狼はよく「ウソをつくゲーム」って言われるけど、自分を信じてもらうこともとても重要なんです。目的は仲間と一緒に勝つことなので、スタンドプレーをしてればいいという話でもないんです。自分を守るだけではなく、状況を察して仲間のサポートをしてあげることも戦略のひとつなんです。
――奥が深い…。ちなみにハマるきっかけって何だったんですか?
齊藤さん : 『アルティメット人狼』っていうニコニコ生放送の番組に出たことがきっかけです。それまではヨコオさんとカラオケで飲みながらちょっと遊んだことがある程度で、正直面白さとかよくわかっていなかったんです。みんなでワイワイやれる遊びとしては面白いくらいの感覚。2~3回ほど練習はしたものの、軽い気持ちで出たもんだから見事にやられちゃって(笑)。それがめちゃめちゃ悔しくて、そこから一気にハマりましたね。
――その悔しさが夢中になったきっかけだったんですね
齊藤さん : 以前ゴルフにハマった時も似たような理由でした。ゴルフに行く前は、第一打でめっちゃ打てる気がするんですよ。でも実際ドライバーを振った瞬間、毎回ひどい目に合う(笑)。だから頑張ろう、練習しようって。
――最初にうまくいかないほうが夢中になるものですか?
齊藤さん : そうだと思います。私自身がハマり症というか、食べ物でもカレーライスが気に入ったら延々とそればかり食べ続けられるんですよ。春雨スープばかり食べていた時期もありましたし、あの頃は日本中の春雨スープを食べつくそうと思っていました。最後にツイッターで「キングオブ春雨」という一番おいしかった春雨を紹介するレポートまで書いたほど(笑)。その春雨スープは残念ながらもう販売されていないんですが……。
ヨコオさん : 6年前のダイエットの時ですね(笑)。
齊藤さん : そうそう。昼食に春雨スープを食べ、夜は毎日焼肉を食べるっていう(笑)。その生活をつづけたら半年で15~16kg痩せたんですよ。昼食をハマっていた春雨スープに置き換えたんですが、ハマっていたから苦しくなかったんです。
ヨコオさん : ただ、焼肉へ行ってもご飯は食べなかったんですよね。
齊藤さん : そう。いわゆる炭水化物は抜くけど、肉はカルビだろうがホルモンだろうが何でも食べてよくて、それを延々に繰り返すと痩せますんで。みなさんもぜひ。これ以上にないくらい身体には悪いと思いますが(笑)。
熱中しすぎてまさかの負傷!! 人狼は格闘技!
――人狼は1ゲーム何分くらいプレイするんですか?
齊藤さん : 大体1時間~1時間半くらいかかります。いきなり人狼が見つかった時や、人狼が見つからないまま3~4日過ごされた場合は早いんですけど、人狼サイドと人間サイドが拮抗している時はゲームも長くなります。人狼をやるって決めた日はこれを大体3ゲームやるから、1日でいうと3~4時間くらい。3ゲームのうち2ゲームは参加して、1ゲームはゲームマスター(進行役)をやるという流れが多いです。
――4時間近く頭を酷使するわけですね…!! 疲れないですか?
齊藤さん : 頭が痛くなりますよ(笑)。でも意外とストレスにならないんです。というのも酔っぱらっている時以外って、どうしても頭のはしっこで常に仕事のことを考えてしまうんですよね。でもオンラインゲームや、人狼ゲームのように、何かに没頭すると仕事のことを一瞬ですが忘れられる。そういった意味で頭の切り替えがストレス発散になっています。ほかのことに意識を集中させるということが今は楽しいですね。
――人狼が仕事につながることはありますか?
齊藤さん : 直接的にゲームを作るという部分では、仕事につながると思います。だからデジタルのゲームデザイナーさん、特に若い世代の人は機会があれば人狼に限らずアナログゲームに触ってもらいたいです。
――なぜ若い世代にオススメなんですか?
齊藤さん : オッサンたちはもう十分やっているからいいんじゃないんですかね(笑)。最近またブームにはなってきているけど、若いとやったことがない人も多いと思うので、ぜひデジタルゲームのデザイナーさんには遊んでもらいたいです。
アナログゲームはシステムがルールブック化されていて、そもそもゲームって勝ち負けだよねっていう部分がまとまっているので内容がわかりやすく面白いんです。また人とコミュニケーションを取って遊ぶ楽しさもありますし、面白いボードゲームは本当に面白いのでオススメです。
――なるほど。話は変わるのですが、今まで人狼で遊んだ中で記憶に残るエピソードってありましたか?
齊藤さん : 2016年に再び『アルティメット人狼』に出た時のことなんですが、負けそうな状況からまさかの逆転勝ちを果たしたんです。それが、あまりにも嬉しくてジャンプしたらその瞬間に肉離れを起こしちゃって(笑)。このエピソードは番組のまとめサイトでも「人狼ゲーム初の負傷者」って紹介されてます。
――人狼ってアクロバティックなゲームなんですね(笑)
齊藤さん : はい。私はもはや格闘技だと思ってます!
ヨコオさん : 全然違いますけどね(笑)。
ゲームに没頭することがストレス解消や頭の切り替えにつながる
――人狼に夢中になったきっかけの『アルティメット人狼』の面白さとはどんなところですか?
齊藤さん : アルティメット人狼は“アルティメット”というだけあって、いろんな業界の方と対戦ができるんです。ゲームクリエイター以外にも、将棋棋士の方や役者さん、お笑い芸人さん、プロ雀士の方とか。日常生活ではなかなか出会うきっかけがない方ばかりなので、やりとりもすごく新鮮です。
その中に自分が手がけた『ドラゴンクエストⅩ』を遊んでくださっている方とか、『NieR』シリーズをめちゃくちゃ好きと言ってくださる方がいらっしゃたりして、ありがたいなと。仲良くなるきっかけにもなりますし。そもそもゲーム業界の人間ってなかなか外に出る機会がないですからね。
――業界が違う方と出会うことはいい刺激になりますよね。ちなみにゲームの方は業界が違うと対戦時のルールも違いそうですね。
齊藤さん : それぞれのグループごとにローカルルールがあったりするんです。私はアルティメットルールにのっとって13人で遊んでますが、5人くらいでやる方もいるわけで。ゲームを遊ぶグループを「村」と呼んでるんですけど、〇〇村に行くと「これはやっていいですよ」とか「これはダメです」みたいな違いもあるし。あとは村によっては、ゲームに登場する役職にバリエーションがあったりするので、その都度新しい面白さが体験できるのは魅力的ですね。
――変わった役職というのはどんなものがありますか?
齊藤さん : 例えば“名探偵”。第三陣営と呼ばれる村人でも人狼でもないところの役職なんです。その人は「誰が人狼で、誰が預言者で、誰が霊媒師で」というのを全員当てたらその人の勝ちなんですよ。ただ、1人でも外した瞬間に恥ずかしくて死ぬっていう(笑)。だから出どころが難しいんです。内訳がわからないうちは出られないし、ずっと出なかったら怪しまれて処刑されたり、オオカミに噛まれたりするので。
それから“悪女”。この役職は、初日に自分の恋人を2人選べるんです。1人は本命で1人はキープ。選ばれた人は自分がどちらかわからないけど、悪女のために頑張らなきゃいけないというルール。悪女と本命はどちらかが人狼に噛まれれば、もう一方も後を追って死んでしまうという。けれど、キープは悪女が死んでも自分は平気、自分が死んでも悪女は死んでくれない。死ぬまでは自分がどちらの立場かわからないので、悪女が処刑されそうになったら「あの人は絶対村人だと思う」って味方をしてあげないといけないんですよね。そういった役職の違いや、役職自体のあるなしによって遊び方が変わってくるのも楽しいですね。
――齊藤さんにとって人狼をひとことでいうと?
齊藤さん : ストレス解消です。
――そこでストレスはたまらないんですね?
齊藤さん : 負けると瞬間的に溜まります(笑)。でも引きずるものではないので。
――頭の切り替えともおっしゃってましたが、忙しい時ほど人狼で発散したくなるものですか?
齊藤さん : というよりは、常に何かを考えてしまっているので、それを忘れられるものであれば正直なんでもいいのかなと。でもまぁ、それよりもっと気楽なのはお酒を飲んで酔っぱらうことですけどね(笑)。
齊藤陽介さんから夢中になっているみなさんへ応援メッセージ
――最後に何かに夢中になっている方達に対してメッセージをいただいてもいいですか?
齊藤さん : 私もゲームなどオタク文化に夢中なんですけど、外に出るのが好きなタイプなのでプライベートでもコミケなどに行くんです。コミケって好きなものに対するエネルギーをすごく感じるいい場所ですよね。そういう場所を作れるのは、素晴らしいことであり、ポジティブなことなので、読者の皆さんも自分が好きと思えるものを見つけて、そのことに自信と誇りを持って自分の道を突き進んでもらいたいなと思います。
——素敵なお話、ありがとうございました!
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Photo_Ryuzaburo Tabata Text_Hiromi Matsushima