前編に続き、盛り沢山だった『ペルソナ20thフェス』潜入レポートの後編をお届け! 株式会社アトラスより発売され、現在では5つのナンバリングタイトルを発売している、『ペルソナ』シリーズの20周年を記念して開催された、体験型イベント『ペルソナ20thフェス』。 前回お伝えできなかった箇所をたっぷりとお伝え致します♪
ナンバリング最新作『ペルソナ5』に
染まった世界
お次は最新作『ペルソナ5』のイラスト等を集めた展示。部屋の作りは主人公の部屋を彷彿させる雰囲気です。今にも動き出しそうなキャラクターフィギュアの原型や、ゲームのパッケージなどに使用されているイラストがいっぱい! 怪しさ全開の鴨志田や、作中に登場した「サユリ」の絵がさりげなく置いてあるのもムードを盛り上げるエッセンスに。 こういうさりげない作り込みに感動です!
夢か……現実か……
妖しきベルベッドルーム
神秘的なメロディに心身を委ねていると、本当にペルソナ能力に目覚めてしまうのではないか……? そんな妄想で心を満たしながら後ろへ振り返ると、鏡に映った自分の隣にジャックフロストの姿が!! え!? 目の錯覚? それとも本当にペルソナが目覚めちゃった……!?。 実はコレ、鏡ではなく人の動きを認識してリアルタイムにペルソナを表示するARデジタルサイネージなのだそう。 『女神異聞録ペルソナ』が発売された頃にはこんな技術が身近に体験できるようになるなんて想像もしていませんでした。そう考えると20年という月日はやっぱりスゴイ! いやしかし、モニター越しとはいえ自分の周りでペルソナたちが本物のように動いている様子は、シリーズ好きにとっては圧巻の一言。 思わず戦闘中の登場人物たちのように「ペルソナァ!」と叫びたくなりました。
クリエイターたちの20周年分の思いが
詰まった1枚と出会える
続いて訪れたのは20th記念イラストの色紙展示。こちらは同シリーズの展開に関わった人々を中心とした40名以上のクリエイター陣によるお祝いイラストを展示。1枚1枚に書かれたコメントやメッセージには20年という歩みの深さと作品への愛がギッシリ。 様々なタッチの絵と同様、百人百様の作品にかける熱意にほんの少し触れられるコーナーでした。
完璧に再現されている
葛葉探偵事務所で今日の感想をしたためる
続いて訪れたのは葛葉探偵事務所。『ペルソナ2 罪』が発売した当時の時代背景よりなんとなくアンティークな印象ですが、内装も雰囲気も作中そのまま。入り口横にはトレードマークの巨大な招き猫もちゃ~んといました。 しかもテレビはただのブラウン管ではなくダイヤル式、PCはメインドライブがフロッピーディスク。しかも5インチとは……。どちらもなかなかの年代物。ちなみにこちらはアンケートを回収する場所でした。回収箱にアンケート用紙を入れると「にゃーにゃにゃーにゃにゃー」と招き声が鳴いてくれる!こんな楽しい場所ならいつまでもアンケートを書いていたいですね!
音と思いが交差する
マジックライブハウス☆
名残り惜しさを残しつつ、次のコーナー『PERSONA SUPER SOUND HOUSE』へ。 音楽もまたペルソナシリーズの醍醐味のひとつ。その各シリーズのサウンドが楽しめるとのことですが、ただ音楽を楽しむ以外にも味な仕掛けが。 それは音場を分ける特殊な音響システムを用いることで別々の音空間を創造するというもの。すなわち通常なら同じフロアで流すと混じりあってしまう複数の音楽を、仕切りのない状態で個別に聴けるようになっているということ。
複数のモニターが並ぶ
未来的な印象の展示室
先へ進むと探偵事務所のレトロな雰囲気とは一転、複数のモニターが並ぶ未来的な印象の展示室へ。ここは「ペルソナシリーズイラストコンテスト」の展示コーナー。pixiv(ピクシブ)の主催で開催された同展に応募された作品をモニターにて公開しているとのこと。その作品点数はなんと1000枚以上。ひと昔前ならすべてを展示するのは至難の業といったところでしょうが、さすがはデジタルの時代。モニターに連続して映し出すことで、応募者さんたちの力作をくまなく鑑賞できるようになっていました。画面の前にじっと立つだけで自動的に絵が切り替るので、移動の手間も省けて一石二鳥です。
懐かしさ120%の体育館には
楽しい物販系がいっぱい!
1Fのアトラクションを制覇したので、今度は階段を上って2Fへ。先ほどまでの異世界パートから一転、学園パートへ移り変わったような感じです。何気ない校内の移動もこのイベントの楽しい部分。階段や廊下に引かれたライン。教室や掲示板が並ぶ廊下。そう言えば学校ってこんな感じだったなぁと、ノスタルジックな心情に。そして『ペルソナ』シリーズの世界観に浸れる空間にすっかり酔いしれていました。 そんなことを考えるうちに辿り着いたのは模擬店エリアの会場である体育館。白いテントが並ぶ様は、学園祭の出店を思い出させます。
他にもガチャや会場限定グッズや20周年記念グッズなどを販売する物販コーナーなどファンを魅了していました。
あの曲が聞こえてくる先は
『ペルソナ4』のJUNES!
屋上に上がると「エブリデ~イ・ヤングラ~イフ・ジュ、ネ、ス!」という聞き覚えのあるメロディ。なんと『ペルソナ4』で主人公たちのたまり場だった、ジュネスのフードコートじゃないですか! こちらの目玉は、愛くるしいクマとモルガナの飴細工。かわいすぎです……。
運命が決まる場所!?
未来を委ねる異空間
最後は地下にある占いの館「THE 長鼻」へ。こちらはまとまった人数で部屋に入り、代表者1人にタロットカードを引いてもらい、全員の運勢を占ってもらうというイベント。撮影厳禁とのことなので、レポートのみでお届けします。 幕の中はベルベットルームを思わせる青く神秘的な空間。その一角で静かに佇むのは占い師のマギー様。彼女を中心にして半円状に配置された椅子に座ると、絶妙なタイミングで占いがスタート。 恭しい所作で占いの説明をするマギー様。スーッと頭に入ってくる美声に酔いしれていると無意識のうちに現実を忘れてしまいそう。 彼女に指名された男性が引いたのは、女帝のカード。これは反映と豊穣を象徴するアルカナ。この先努力が実を結び、すばらしい結果がもたらされるとか。芸術の分野での成功も表しているそう。前途洋々な感じでうれしいですね。 お話によるとマギー様も芸術活動に励むことがあるのだそう。具体的にはとある妹君と一緒に、ほとばしるパトスをポエムにしたためていたのだとか。そ、そのポエム、ぜひ聞いてみたい……!! そんな我々の願望を見抜いてか、マギー様がその一節を詠唱してくださることに! 「ベルベルベールベルベット~我が主長い鼻~」 ああ、ステキすぎます……!!
と、長々としたレポートになってしまいましたが、今回のイベントの感想をひとことで表すと「入場前にも増して、より一層、『ペルソナ』シリーズが大好きになりました!」。知れば知るほど作品の面白みや深みが増していく。そして新しい驚きや試みでワクワクさせてくれる。これもひとえに多くのクリエイターさんやファンの方たちの熱意の結晶なんだな……と思うと、いちプレイヤーとしても編集者としても『ペルソナ』シリーズという作品に関われてよかった~!! としみじみ。 『ペルソナ5』と同時進行で過去のシリーズも早速おさらいしていかなきゃ! と新たな決意が芽生えた1日でした。
「ペルソナ20thフェス」
開催日時:2016年12月8日〜18日
開催場所:アーツ千代田 3331(東京都千代田区秋葉原)
Photo_Tetsuya Yamamoto Text_Hiromi Matsushima
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